かわらない

1166バックパッカーズを開業して初年度は、何度となく取材を受けた。

取材はたいてい被写体を断片的にしか見ない。
そんな一瞬では私たちの思いは取材班に伝わらない。
特に、人の顔じゃなくってカメラのレンズばっかり見てる人に、こっちの思いは伝わらない。
伝わらないどころか誤った方向で伝わってしまう。
それに、たいていは取材が終了した段階で、私たちと取材班の縁は切れる。
その場かぎり、その瞬間にいい映像を撮ることが彼らの最大の目的で、
その後に店がどうなろうとしったこっちゃない。
そういう危険性を持っているから、取材はあまり好きではない。

って偉そうに言いますけどもね、私もほんの1年ほどですが、
雑誌の編集に携わってたことがありました。
あのとき、自分はどういう気持ちで取材に行ってただろう…と考えると、
たいてい “その月の紙面を埋めるため” 。
編集長からの突っ込みもうけないような当たり障りのない内容。
取材に行く前からほぼほぼ書く内容が決まっているような。
自分がその仕事をやり続けなかったのは、誰のせいでもなく自分のせい。
自分が真剣にやろうとしてなかったから。
今考えると、恥ずかしい限り。

メディアに携わるたくさんの人と知り合うなかで、
驚くほど真剣に相手と向き合ってる人たちもいることがわかった。
継続的に取材先と交流をしているところも多いし、
そういう人、媒体だったら、こちらも取材班として接さずに、
人と人との関係性みたいなもんになる。

今日は某テレビ局の取材班から、「西町のご近所さんにも話が聞きたい」と言われ、
忙しいなか、そして急なお願いのもとに、2人のご近所さんが写ってくださった。

放送の関係もあると思うので詳しくは書かないけれど、
開業前の話やら、お客さんの荷物を私にかわり預かってくれた話やら…。
最後にテレビ局の人が

「では、1166バックパッカーズができて西町の雰囲気はかわりました?」と。

たぶん、テレビ局の人的には

“活気がでましたよ!” なんて答えを期待してたんだと思う。

でもご近所さんから出た言葉が
「西町は何も変わらないよ、外国人が増えただけ」

これ、実は私にとってすごくうれしい一言でした。

この地に長く住まわれているみなさんの普段通りの生活というのはとても大切で、
だからうちの宿も西町の風景に、何事もなかったかのように溶け込んでいけたとしたら、それは最高。
西町にお邪魔している気持ちを忘れずに、これからも営業したいもんですなー。


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2013年01月29日 Posted by1166 バックパッカーズ at 23:07 │Comments(0)日々の営み

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