Bitokeの長野めしバンザイ! vol.63

こんにちは。
今日はかなり寒くなった長野市。
空気がキリッと澄んだ朝にはお朝事へ向かうゲストや、早朝から地獄谷野猿公苑やスキー場へ行くゲストなど様々。
冬もしっかり長野市が旅の拠点となっています。

本日ぶらり歩いて向かったのはなんだかディープな雰囲気漂いまくるこちらのお店。
ライスハウスABAB(アブアブ)さんです。

 

こちらのお店は長野を拠点にしているとあるアーティストさんからのオススメでした。長野でオムライスといえばここ、と言われるくらいなのだそうです。
通り沿いに看板があり、お店は狭い階段を上がった二階にあります。
一瞬躊躇しなくもない門構え。お店に入るとすぐ目の前にカウンター席が並んでいます。店内はお世辞にもきれいとはいえないし、人もすれ違えないほど狭いです。
しかしそこにはずらりと並ぶ老若男女でかなりの盛況ぶり。常連も多く、知る人ぞ知るお店なんですね〜。
早速マスターに直接注文して待ちます。

ABABは店主の笠原さん(コワモテですが味のある方です。)一人で切り盛りしています。
壁にある何か雑誌に掲載されたであろう記事の切り抜きにはこんな言葉が書かれていました。
「基本は自分の食べたいもの、それが商売になれば一番いい。」
不器用ながらもひとつのことを愛し、永く支持され続けてきたことがわかります。

そんな間に出てきました、「アブアブライスAカレー味」!
オムレツがカレー味ベースのご飯にかかり、さらにカレーソースがかかった看板メニューのひとつです。
ふっくら、中が半熟のオムレツをスプーンでほどいて、ご飯に絡めます。
スパイスの効いたピリ辛のカレー味のご飯には大き目の豚バラ肉、人参、ピーマン、玉ねぎが入っています。
オムレツとソースと、スパイシーなご飯が絡まり、インパクト大!(そしてビールもほしくなる。)

一方オムライスはというと、はちきれんばかりのケチャップライスを、これまた破れそうな薄い卵が包んでいます。
まさに絵にかいたような正統派オムライス。ふっくら、というよりはジューシーなケチャップライスです。
(写真は大盛り+130です。ちなみにプチ盛にすると‐50円。女性はぜひこちらを。)
いずれも14時までは食後のコーヒーも付いてきます。



とにかくボリューム満点。しかもリーズナブル!
さらに水曜、金曜は一部メニューが100円引きになるからこりゃ旅人にはうれしい価格設定!

いつまでもなくならないでほしい、そんなことを思った、ライスハウスABABさんでした~。


大きな地図で見る

ライスハウスABAB

住所:長野市鶴賀南千歳町880-1 しらかばビル2F
TEL:026-224-4723
営業時間:11:45~18:00(LO)
※土曜は16:30、日曜・祝日は15:00まで
定休日:不定休 店内ボードを参照

本日の長野めし

アブアブライスAカレー味 720円

<他メニュー>
オムレツカレー 650円
ハンバーグカレー 730円
ミートスパ 580円
カレーライス 580円

その他ポテトサラダや目玉焼き等のトッピングもあります。

ネットの情報によるとコワモテマスターは実はフレンドリーで1時を過ぎて落ち着いてくるとお客さんとおしゃべりするらしいです。
また、窓側にカウンターとは別の席もありますが、カウンターが空いたら移動してあげると喜ぶそうです(笑)
ちなみにそんなマスターは昭和24年生まれでBitoke父と同じ歳。なんだか親近感がわきますね。

  

2014年01月21日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 23:00Comments(0)長野めし

街並み

「同僚はイギリス人とドイツ人とオージー。英語のわからない日本人のシェフだけど、チョーおもしろい」白馬のホテルで皿洗いのバイトをしているドイツ人くんが休みを利用して泊まってくれています。

日本に来るのは3回めという台湾人男子ハワイで天文学の勉強をしているそう。「ハワイには珍しい望遠鏡あって、それが使えるんだよね〜」と。ハワイと長野、温度差にやられなきゃいいですが...

その他、スキーイントラのリピーターさんやら、新婚旅行のアメリカからのカップルやら...今宵もいろんなバックグラウンドを持った人たちが集ってくれました。

そうそう外国人ゲストが手にとって、「かっこいい!」と好評なもののひとつにナノグラフィカさんが発刊してる『街並み』があります。どういうコンセプトだとか、誰が撮ってるとか、どの場所だとか、そういうのを抜きにしても「写真自体がまずかっこいい!」と。

どこで買えるの?なんて問い合わせも外国人ゲストから。

ちなみにナノグラフィカさんのHPには『街並み』の説明としてこう書かれています。

"街の風景や人々の営みを、この街に“暮らす”目線で記録する小冊子です。長野市を中心に街の風景写真とイラスト地図を収録しています。毎回、市内の「○○町」「仕事場めぐり」「銭湯」「長野電鉄」など
一冊につきひとつのテーマでまとめています。"

最新号に飯室も少し書かせてもらいましたが、何も知らないオージーくんが偶然にその号を買ってきました。門前がオーストラリアに持って帰ってもらえる。嬉しいです。


  

2014年01月20日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 00:00Comments(0)日々の営み

安定とは

「やっぱり安定。給料とか、福利厚生とか...」

今朝は近所の女子大生が地域のプログラムの一貫で、お仕事体験に来てくれました。ふた部屋が貸切の連泊だったのと、お仕事体験ガールズが二人いたおかげでお掃除あっと言う間に終了。残りの時間は就活生の現状なんかを聞いてみました。

そこで出てきたのが冒頭言葉。まわりの友だちが、そう言ってるそうで。

私も「就職」…というか、「働く」ということに対して、思うことはいろいろあるんですが、安定ってなんだろうって考えてみた。

社員1000人の会社で働くと自分は1/1000の存在。自分の割合って薄くって、自分が必死にやっても会社が傾くこともあるし、手を抜いても会社は右肩上がりかもしれない。そういう状況で、給与を支払ってもらうことのバックグラウンドを考えずに、当たり前のように「給与はもらえるもの」と思ってる限り、自分の小さな加減で売り上げが変動する「感覚」みたいなものは養えないと思うんです。

私はもともと1人でゲストハウスを始めて、つまり1/1。だから手を抜けばそれは数字に表れるし、逆に言えば自分の加減でちゃんと安定させられる。もちろん震災のように予想し得ない余波はあるけれどもそれは大企業だって同じこと。

何が言いたいかというと、「就職するな」ということでは決してなくて。「安定」は他人に求めるものではなくって、自分で得たり、少しずつ目指していくものでは、と思うんです。

自分に安定した給与や待遇を与えてもらえるような働きを、今自分はできているのか。感覚をちゃんと養いながら働けているか。

もちろん雇う企業側の努力も必要ですが、お互いに目指すというのか。

世の中には自分が知らない職業が山のようにあります。就職活動前にぜひいろんな大人に会いに、旅をしてほしい。そんな風に思ってます。

今夜は眠さで脈絡なく書いた気がします。ごめんなさい..,

写真はお仕事体験のあとに花蔵さん開かれたランディスカッション。今の学生さんの話、集まった社会人の話、おもしろかったー。


  

2014年01月19日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 23:00Comments(0)日々の営み

憧れの地、最後の旅。

「日本は10年くらい前から憧れの地。一人で旅するより、人数いるほうが安くなるから、友だちと一緒に来る予定だったのに出発の2週間前にドタキャンされたこともあった。ずっとチャンスを待ってた。全てに感動!」とハードな行程で疲れているにもかかわらず、充実の笑顔で語るメキシカンゲスト。そういう「夢」だった日本への旅に少しだけでも関われたことが嬉しい。

"What a nice photographs!" とつぶやきながら、ラウンジで『街並み』をめくるオージーくん。明日は12時出発でナノには寄れないけど、えんがわさんでも買えること伝えたら喜んでた。伊藤まさこさんの『松本十二か月』も手に取る。デザイナーの彼はこれから日光、東京、札幌へ向かうので、d design travel各号を紹介したら読みあさってた。

21才の就活生は二本松で蕎麦焼酎の蕎麦湯割を飲むなんていう渋いことしてきて、まるで地元民的なカゴに入った貸出用シャンプーを持ってスーツで銭湯に行ったり。

6年旅し続けたけど、警察学校にかようことが決まったので本人いわく「最後の旅」に来たオージー。

その他、いろんな人が交差していた今夜。明け方、すごく冷え込むそうです。水道、チョロチョロ出して、私もそろそろ眠ります。

今夜も宿主の飯室がお届けしました。おやすみなさい。

写真はマコちゃんが描いてくれた1166バックパッカーズがあまりにも素敵だったので。それと明日の朝への備忘録。




  

2014年01月18日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 22:52Comments(0)日々の営み

職場の話とか



ミシマ社さんから出ている『善き書店員』の中でとある書店員さんが昔の職場に対してこうコメントされていました。

「通過点としての、お金を稼ぐ場としての職場もいいんですが、いい体験をして次に役立てられる場としての働く居場所(だった)」

1166バックパッカーズもこういう風に現役スタッフや次に移ったスタッフから思ってもらえたら最高やなぁー。

昨夜は野沢温泉の火祭りから帰ってきて、再度宿泊の3人はテンション高く帰宅。1日会わなかっただけだけれども、その間に見てきた火祭りの話、野沢温泉がいかに熱かったか、どんだけ日本酒飲んだかなどなどマシンガンな感じで喋り倒してくれました。楽しかったんでしょうね、きっと。

その他にもレンタカーで現れた日本語ペラ〜なフランス人くん3人組や私の昔の同僚やら、ギターを抱えてやってきたリピーターさんやらやら。近所の奥さんも「おりえさーん、今日は満月だよー」と雪のちらつくなか訪ねに来てくださったり。

今日もラウンジあたたかくしてお待ちしています。寒い夜は読書に最適ですね。
  

2014年01月17日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 10:09Comments(0)日々の営み

A man who attacks demon's neck

「当たり前みたいに結婚して、子供育てて、ずっと同じ場所に留まってている友だち。僕はそういうのじゃないんだよね」と語るオージーくんの前には、今日もキムチとアボカド入りのざるそば。

14才から各国を点々とし、大工をやったり、飲食店を経営したり、ホステルで働いたり。今は大学に通うかたわら、学校でも働いている。家はメルボルン、ビーチまでは1.5キロ。毎朝の日課はサンライズを見に走る。家賃、水光費、食費もいれて1ヶ月4万円。「最高の生活!」だそう。

今日は野沢温泉の火祭りに行ったゲストたちは深夜の帰宅だったので、しっとりした感じのラウンジでした。不定期に松本からリフレッシュに来てくださる女子や、営業マンでちょくちょく来てくださる男性、「一度でいいからカプセルホテルに泊まりたい!」と言う外国人くん。。。

こういう、テーブルを囲みつつもそれぞれが自分の時間を楽しみ、時折声をかけれる関係っていいなと思う。

写真は1166バックパッカーズでちょっと流行ってる一冊。「あなたの名前日本語で書くと?」

トーマスがニヤニヤしながら持ってきた。

A man who attacks demon's neck (悪魔の首を討つ男) ってオレ?!

『討魔首』って書いてありました。



  

2014年01月16日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 13:45Comments(0)日々の営み

アボカド

今日は外国人が9名、日本人が5名。外が寒いとみんなあったかいラウンジに集まってきてくれます。

昨日はキムチと豆腐とアボカドをトーストに乗せたスパイシーサンドイッチを作ったオージーくん、今日は美味しそうな生そばを買って帰ってきた。

出来上がりは...キムチとアボカド入りのざるそばになぜか野沢菜のふりかけ...フュージョンですね。

明日は野沢温泉の火祭り。野沢でリーズナブルな宿を見つけられないアメリカン男子。かたやすでに和個室予約済のオージー2人組。1166BPで出会って仲良くなったので、旅は道連れということで彼らの部屋に一緒に入れないか、野沢の宿に交渉してあげました。

日帰りで野沢火祭り参加のゲスト勢はタクシー便乗で帰ってくることに。

地元で雑貨屋やりたい女子は下諏訪で充実旅だったようだし、初ゲストハウスの女子も女子トーク楽しそうだったし、日本語ペラペーなアメリカン男子は「ナノカとココノカがちゃんぽんになる!」という、もはや日本人でさえ理解しがたい言い回しの日本語を使ってきて驚かされたり、京都のGH・ひつじ庵の店主が2年ぶりに来てくださったり。今日も終始笑の絶えない夜でした。

写真はアボカド大好きなオージーくんのタトゥーとフュージョン料理。


  

2014年01月15日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 00:00Comments(0)日々の営み

今日の話。

働く、生きることをちゃんと考えてゲストハウスをやりたいって思う男子が泊まりに来てくれ、自分で雑貨屋をやりたいって女子が泊まりに来てくれたり。

いつも笑顔でハッピーなカップルは階段踏み外したときも涙目ながらに笑ってて、壊れたメガネのフレームと同じ色のマスキングテープで修復したげたり。

外国人ボーイズはラウンジで意気投合。一緒に白馬に行く人や、1日で野猿公苑と松本に行く欲張りな(笑)人たちや、バックカントリーでキャンプしつつ旅するゲストは黒姫へ。

この規模のゲストハウスにしてはけっこう広いラウンジですが、みんな集まり、わいわいした夜でした。明日もあるから、24時には消灯。おやすみなさい。

写真はトルコ人のゲスト。鯖と鮭を焼いて振舞ってくれました。きゅうりとヨーグルトとオリーブオイルで作ったドレッシングは予想以上に美味しかったです。



  

2014年01月14日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 00:00Comments(0)日々の営み

アイラブ新幹線の弁当ボックス!

今日はちょっと年齢層の高い夜でした。最年少が27歳。あとは30代〜50代。外は雪が散らついてましたが、あったかいラウンジでテーブル囲んで、旅の話や消費税の話、休暇の話、日本食の話など。オランダ人の男性は「日本の朝食アメージング!」「アイラブ新幹線の弁当ボックス!!」と。

台湾から来た歴史・アニメ好きの男子は川中島の古戦場で写真を撮ってくれる人を待ち続けたけど、通るのはデジカメの扱いに慣れてないおじいちゃんばかりで苦戦したそう。

大阪からきた男性は二日連続で二本松さんに。蕎麦焼酎の蕎麦湯割、岩魚の骨酒など楽しんだそう。

以前、界隈に住んでた男子は明日は野尻湖でワカサギ釣りだとか。

接点のなさそうな旅人が偶然、一つ屋根のしたに集まるわけで、面白いですね。


  

2014年01月13日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 00:00Comments(0)日々の営み

Bitokeの長野めしバンザイ! vol.62

こんにちは。
年間喫茶店代支出ランキング日本一の県、岐阜県出身のスタッフ、Bitokeです。

昔は「カフェ」と呼ばれるものは無くて、みんな普通に「喫茶店」に行っていましたよね。
地元の人が集まり、おしゃべりするおばちゃんや週刊誌を読むサラリーマン、漫画を読む若者。
色んな人が気兼ねなく集まることのできる「開けた場所」だと思います。
しかし決して地元の人だけに開いているわけではなく、もちろん旅人や一見さんでも歓迎。
今も昔も、人がそこに集まっては流れていく、情報の交差点だったのではないかと思います。

ひとたびそこに足を踏み入れれば流れてくるのはジャズか地元ラジオか。
初めて来たのに、まるでそれまで何度も通っていたかのような錯覚に陥ります。

喫茶店の中には時折「純喫茶」と書かれた文字を見ることがあります。
「純喫茶」とは、主にアルコール類を提供しない喫茶店のことらしいです。
(昔は歌声喫茶、同伴喫茶、なんてのもありました。)

そんな純喫茶も、数は減れどもまだまだ善光寺界隈では元気に経営されているところもあります。
そのひとつが東の門にある、「ロートレック」さんです。

ロートレックさんは喫茶と画廊が一つの建物内にあり、入り口も左側が喫茶、右側が画廊になっていて、二階にて展示室を無料開放しています。また、駐車場もコインパーキング(18~9時/500円 支払いは店内)として安く貸し出しをしていますよ。


内装はまさに「喫茶店」の趣。
片隅には生活感がり、年季の入った椅子やテーブル。
ずーーーっと昔からあったであろう、天井の照明器具。
壁に貼られた手書きのメニュー。(うすく中心線が書かれているところに丁寧さを感じます。)
そして新聞を読むおじさん。

…完璧です。

少し遅い時間でしたが、ランチは14時までやっているということもあり注文。
どれも750~850円ということで良心的な価格です。

注文したのは焼き魚定食とカツカレー。
焼き魚定食は自家製の味噌で漬けたものを焼いていて、
見た目は真っ黒なんですけど、味もいい具合に染み込んでいて御飯が進みます。
カツカレーもとろりとやさしいスパイシーさもあり、懐かしい味。


付け合わせのおかずも手作りのよう。
セロリの粕漬、野沢菜、おでん!
これらは常に変わるかと思いますが、それも楽しみ。

さらに食後のコーヒーまでついてきます。
近所のおじさんがふらっとやってきたり、おばちゃんグループが集まって世間話に華を咲かせたり。
クラシックと共に、そんな地元の音が純喫茶のBGMになっています。
そんなBGMを聞きながらゆっくり過ごすもよし、2階の画廊を見るもよし、
はたまたBGM(信州弁)に耳を傾けてみるのもまた楽しいでしょう。
そうやって地元に愛され続けている純喫茶、ロートレックさんでした。



ロートレック

住所:長野市大字長野東之門町363
TEL:026-234-1810
営業時間:7:30~18:00頃
定休日:不定休

本日の長野めし

焼き魚定定食 780円

モーニングセット 600円もあるので、お朝事のあとに寄るのがオススメ!
トースト、目玉焼き、サラダが付いてきます。

ロートレックは大林宣彦監督、オール長野ロケの映画「転校生 さよならあなた」にも、このロートレックは登場しています。
黒板に書かれた、「ロートレックのクリームソーダが飲みたいな。」は、まさにここのこと。
夏にはぜひこのタイムカプセルの中でクリームソーダを味わってみてください。


  

2014年01月08日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 11:07Comments(0)長野めし

新年のご挨拶

1166バックパッカーズをオープンしたのは2010年の10月の下旬。
銀行に借入もなく、助成金の申請もなく、でしたが、
開業前には事業計画書というものを書いていました。

自分自身がどういう思いで開業を考えたのか、
どういう人に来てもらいたいのかなども含めて書き記したものでした。
経営する中で迷路に入ったとき、前に進むための『地図』になるような気がしていたからです。
これを見れば初心に戻れる、そんな風に思っていました。

ただ4年目に入り、宿が年を重ねるのと同じように自分も年を重ね、
人生のステージも変わって行き、
『宿も人間と同じように成長している』
という新たな発見もありました。

小さいころから両親に『長所、まじめ。短所、生真面目』と言われたように、頭で考えすぎる部分もある私でして、それが故か、自分で「こう」と思ったことは、他の選択肢に気づきもしない方です。
ただこの3年と数ヶ月、1166バックパッカーズを営業していくうちに、
同業者の方や、尊敬する方、ゲストの方たちとの会話のなかで
自分がいかに「限界」を勝手に作り上げていたかに気づき、
また事業計画を書いていたころの自分が、新たに始まる宿に対して期待以上に抱えていた不安を感じていたことにも改めて気づきました。
事業計画書を今見返すと、誰かを納得させるためだけに書かれていたような、
でも、その時の自分自身に書ける内容はそれが精一杯のものであったような。
そんな複雑な気持ちになります。
今の自分であれば、「大丈夫、万人受けしようとしなくても、なんとか食って行けるから!」とつたえてあげたい(笑)

新しい年は、どうやら長野のゲストハウス業界にも少し変化がありそうです。
長期滞在の外国人にとっても、
新しい旅の仲間と出会いたい若い旅人たちにとっても、
受け皿は整う年になりそうです。

では、『1166バックパッカーズ』はどういう動きが期待されているのか、
どういう動きをすれば自分が、また共に働く仲間が心地よく過ごせるのか、
そこを重点的に考えたいと思っています。

今、キーワードに感じているのは、何度かブログにも書いていますが、
『旅と居住は同じ線の上にある』ということ。
移住を視野に入れた旅人が何を求めているのか。
1166バックパッカーズとしては、その辺りを掘り下げていく年にしてきたいと思っています。

長野のゲストハウス業界も、年々成長をしていると思います。
そして、1166バックパッカーズも私自身と同じように成長しています。
2014年も金銭面はぼちぼちでいいので、社会に対する影響力で右肩上がりの宿になるよう、
精進したいと思います。

本年もどうぞよろしくおつきあいください。

飯室織絵
1166バックパッカーズ  

2014年01月01日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 23:39Comments(0)日々の営み