調味料

こないだのRe:Sの藤本さんの話を今日も思い出している。

「うまいモノには“思い入れ”という調味料が効いている」と。

実際に自分が最後の晩餐…でなくとも、明日のランチに何を食べたいか?
そう考えたときに思い浮かぶおいしいものには、確実に思い入れが作用している。

うちの近所、長野市の善光寺門前にはおいしいものを出す食事処はたくさんあって、

こまつやさんやら、
あったか飯や太郎さんやら、
ラバーソウルさんやら、
バーバラさんやら、
マゼコゼさんやら、
アジアンナイトマーケットさんやら、
TIKU-さんやら、
上げだすときりがない。

うまーっっ!と顔がほころぶような、ほんとうにどこも美味しいお店。
果たしてそれがただ味だけの問題なのかと言われると、やっぱりそうではなくって。
上にあげたどこのお店も
そこの店主やスタッフの人柄だったり、
そこのお店が作り上げている雰囲気だったり、
まるで必然のように起こるそこでの偶然の出会いだったり、
そうした調味料が確実に作用していると思う。

だから、こまつやで作ってるのがヒロマサさんじゃなかったり、
あったか飯や太郎さんに太郎さんご夫婦がいなかったり、
ラバーソウルにいるのがムッシュじゃなかったり、
バーバラさんのところにマチコさんとタカシさんがいなかったり…
マゼコゼさんでツネコさんとおしゃべりができなかったり、
アジアンナイトマーケットでサンボさんやねえさん、かやっちゃんがカウンターの向こうにいなかったり、
TIKU-さんでナカザワさんの笑顔がなかったり、
そしたら同じものが出てきたとしても絶対に感じる味は違ってくるんだよな。
そうなんだよなー。

だから本当、街にあふれるグルメ本とかグルメ番組とかで人のウマイをいくら聞いたところで、
それは自分にとって“最上級のウマイ”かと言われたら、絶対に違うよなと思う。

そしてそれは食べ物の世界、商売という世界を超えて、もっと広く言えること。
街としても言えることだと思う。

ガイドブックにいくら多くの観光資源が掲載されていても、それは一番始めのきっかけにしか過ぎず、
その人が“めっちゃいいとこ!”とこの街を想ってもう一度足を運んでくれるのは、
きっとその調味料のようなものが効いているからなんだと思う。

夜中に思いつくままつらつらと。  

2012年06月20日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 00:08Comments(6)日々の営み