新年のご挨拶

1166バックパッカーズをオープンしたのは2010年の10月の下旬。
銀行に借入もなく、助成金の申請もなく、でしたが、
開業前には事業計画書というものを書いていました。

自分自身がどういう思いで開業を考えたのか、
どういう人に来てもらいたいのかなども含めて書き記したものでした。
経営する中で迷路に入ったとき、前に進むための『地図』になるような気がしていたからです。
これを見れば初心に戻れる、そんな風に思っていました。

ただ4年目に入り、宿が年を重ねるのと同じように自分も年を重ね、
人生のステージも変わって行き、
『宿も人間と同じように成長している』
という新たな発見もありました。

小さいころから両親に『長所、まじめ。短所、生真面目』と言われたように、頭で考えすぎる部分もある私でして、それが故か、自分で「こう」と思ったことは、他の選択肢に気づきもしない方です。
ただこの3年と数ヶ月、1166バックパッカーズを営業していくうちに、
同業者の方や、尊敬する方、ゲストの方たちとの会話のなかで
自分がいかに「限界」を勝手に作り上げていたかに気づき、
また事業計画を書いていたころの自分が、新たに始まる宿に対して期待以上に抱えていた不安を感じていたことにも改めて気づきました。
事業計画書を今見返すと、誰かを納得させるためだけに書かれていたような、
でも、その時の自分自身に書ける内容はそれが精一杯のものであったような。
そんな複雑な気持ちになります。
今の自分であれば、「大丈夫、万人受けしようとしなくても、なんとか食って行けるから!」とつたえてあげたい(笑)

新しい年は、どうやら長野のゲストハウス業界にも少し変化がありそうです。
長期滞在の外国人にとっても、
新しい旅の仲間と出会いたい若い旅人たちにとっても、
受け皿は整う年になりそうです。

では、『1166バックパッカーズ』はどういう動きが期待されているのか、
どういう動きをすれば自分が、また共に働く仲間が心地よく過ごせるのか、
そこを重点的に考えたいと思っています。

今、キーワードに感じているのは、何度かブログにも書いていますが、
『旅と居住は同じ線の上にある』ということ。
移住を視野に入れた旅人が何を求めているのか。
1166バックパッカーズとしては、その辺りを掘り下げていく年にしてきたいと思っています。

長野のゲストハウス業界も、年々成長をしていると思います。
そして、1166バックパッカーズも私自身と同じように成長しています。
2014年も金銭面はぼちぼちでいいので、社会に対する影響力で右肩上がりの宿になるよう、
精進したいと思います。

本年もどうぞよろしくおつきあいください。

飯室織絵
1166バックパッカーズ  

2014年01月01日 Posted by 1166 バックパッカーズ at 23:39Comments(0)日々の営み